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イギリスのRailcardとは?種類・値段・元が取れる目安を解説

イギリスの田舎の高架橋を走る蒸気機関車と客車 旅行・レジャー

イギリスの電車は正直、運賃が高いです。
でも「Railcard(レイルカード)」という制度を知っているかどうかで、運賃はかなり変わります。
この記事では、Railcardの種類・値段・買い方から、地味に効いてくる節約テクニックまでまとめました。


1. Railcardとは?何ができるカードなのか

Railcardは、イギリス全土の鉄道運賃が約3分の1(33%)オフになる割引カードです。
£35の年会費を払って登録すれば、あとは切符を買うたびにこの割引が自動的に適用されます(オンライン購入時はRailcard番号を入力、窓口では提示するだけ)。
頻繁に電車を使うなら、年会費はあっという間に元が取れます。
ただし、割引が使える時間帯には制限があります。詳しくはRailcardのピークタイム制限の記事で解説しています。


2. 自分に合う種類を選ぶ

Railcardには対象者ごとに複数の種類があります。
自分がどれに当てはまるか、まず確認してみてください。

種類対象1年3年割引率
16-25 Railcard16〜25歳(フルタイム学生は26歳以上でも対象)£35£80本人のみ1/3(33%)オフ
26-30 Railcard26〜30歳£35なし(1年のみ)本人のみ1/3(33%)オフ
Two Together Railcardいつも一緒に旅する2人(登録した2名限定)£35なし登録した2人とも1/3(33%)オフ
Family & Friends Railcard子供連れのグループ(大人4人・子供4人まで)£35£80大人1/3(33%)オフ・子供60%オフ
Senior Railcard60歳以上£35£80本人のみ1/3(33%)オフ
Disabled Persons Railcard障害のある人+同伴者1名£20£54本人+同伴者1名とも1/3(33%)オフ

割引率はどのカードも基本1/3(約33%)オフですが、「誰の分の運賃が安くなるか」はカードによって大きく違います。16-25・26-30・Seniorはあくまでカード名義人本人の運賃だけが対象で、一緒に乗る同行者の分は割引になりません。同行者ぶんまで安くしたいなら、Two Together(2人固定)かFamily & Friends(家族グループ)、またはDisabled Persons Railcard(本人+同伴者1名)のように、複数人の割引を前提に作られたカードを選ぶ必要があります。

留学・ワーホリで来ている人の多くは16-2526-30に当てはまると思います。
年齢で当てはまらなくても、Family & Friends Railcardは、子供の運賃が60%オフ・大人が33%オフになるので、家族連れでの日帰り旅行が多いなら検討する価値があります。
ロンドン・南東イングランド在住で、上記のどれにも当てはまらない場合は、Network Railcardという選択肢もあります。


3. どこで買う?購入アプリ・サイトの比較

Railcardは公式サイト(railcard.co.uk)のほか、切符の予約アプリからも登録できます。
今はほとんどがデジタル版(スマホアプリに表示される形式)で、実物のカードを持ち歩く必要がありません。
主な購入先を比較しました。

購入先特徴
railcard.co.uk(公式サイト)National Rail直営。価格は他の販路と同じ(1年£35〜)で、迷ったらここが基本
Trainline(アプリ/サイト)普段の切符予約とあわせて登録できるのが一番の利点。購入後すぐ使え、追加の有効化手続きは不要
TrainPal(アプリ)切符予約の手数料が無料をうたっているのが特徴。ただしRailcardは購入から30日以内に切符を1回購入しないと有効化されないという条件がある点に注意

普段から切符もアプリで予約するなら、Trainlineにまとめておくのが一番シンプルでおすすめです。TrainPalは切符予約の手数料の安さに定評がありますが、Railcardだけ先に買って後で切符を買うつもりの人は、30日以内の有効化条件を忘れないよう注意してください。
なお、Monzo(イギリスのデジタルバンク)の有料プラン(Perks・Max)には、年会費無料でRailcardが1枚ついてくる特典があります。すでにMonzoの有料プランを使っている・使う予定があるなら、そちらもチェックしてみる価値があります(Trainline経由での利用が前提です)。

有効期限が切れる直前になると更新の通知が来るので、その時にサクッと更新しちゃいましょう。
ただし、更新のタイミングで顔写真の再確認を求められることがあるので、通知が来たら早めに確認しておくと安心です。


4. Oysterカードとも連携できる

意外と知られていないのですが、16-25・26-30・Two Together・Family & Friends・Disabled Personsの各Railcardは、ロンドンのOysterカードに登録することで、地下鉄やバスのオフピーク運賃にも約34%の割引が使えます。
ロンドン在住・頻繁にロンドンへ行く人は、TfL(ロンドン交通局)のウェブサイトからOysterカードとRailcardを紐付けておくと、通勤・移動のたびに恩恵を受けられます。


5. 知っておくと、もっとお得な節約テクニック

Railcard自体の割引に加えて、組み合わせるとさらにお得になる仕組みがいくつかあります。

分割乗車券(Split Ticketing)と併用する

同じ区間でも、通しで1枚買うより、途中駅で区切って複数枚に分けて買う方が安くなることがあります。これを「分割乗車券」と呼びます。
電車自体は乗り換えなしでそのまま乗っていて構いません(購入する切符が分かれているだけです)。
この分割乗車券にも、当然Railcardの33%オフが重ねて適用されるので、長距離移動をよくするなら知っておいて損はありません。
Trainlineなどのアプリには、自動で最安の分割ルートを探してくれる機能がついています。

3年契約の方がお得

16-25・Senior・Family & Friendsの3種類は、3年契約を選べます。
1年ごとに£35を3回払うと合計£105ですが、3年契約なら£80で済み、£25安くなります。
3年以上イギリスに滞在する予定が決まっているなら、最初から3年契約にしておくとお得です。

年齢の上限直前に買うと、実質的にお得

16-25 Railcardは名前の通り25歳までが対象ですが、「購入した時点」で条件を満たしていれば、有効期間中に年齢の上限を超えても使い続けられます。
つまり、25歳になる直前に3年契約で購入すれば、28歳になるまで33%オフの恩恵を受けられるということです。
年齢の上限が近づいている人は、この仕組みを覚えておくとかなり得をします。

GroupSave:3〜9人ならRailcard不要でも割引

友人・同僚など3〜9人のグループでオフピーク時間帯に移動する場合、GroupSaveという制度で最大34%引きになります。
多くの鉄道会社が対応しており、Railcardを持っていない人がいるグループ旅行でも使えるのが利点です。
Trainlineやオンライン予約時に人数を指定すると、対象区間であれば自動的に適用されます。

【要注意】自分1人分の16-25・26-30・SeniorのRailcardを使って、同行者ぶんの切符まで割引価格で買うことはできません。16-25・26-30・Senior Railcardは、あくまでカード名義人本人の運賃だけを割引する制度です。ところが、オンライン予約サイトでは「Railcardあり」を選ぶと、そのまま同じ予約内の他の乗客分の切符にも割引が反映されてしまうことがあり、これが誤解を招きやすいポイントです。
実際、車内改札で「同行者はカードの名義人ではない」と判断されると、その場で正規運賃の再購入(ペナルティ運賃)を求められるケースが報告されています。
同行者ぶんもまとめて安くしたいなら、GroupSave(3人以上)か、Two Together Railcard(2人固定で登録した相手となら使える)のように、複数人の割引を前提にした制度を使うのが確実です。


6. 実際どれくらいお得になるか、シミュレーション

例えば、ロンドン⇔バース間(片道の通常運賃がおよそ£40前後)を月2回往復する場合で試算してみます。

項目年間の運賃備考
Railcardなし約£1,920往復£80 × 月2回 × 12ヶ月
Railcardあり(33%オフ)約£1,286運賃だけで年間約£634お得
差額から年会費(1年£35)を引くと実質約£599お得年会費を払っても十分プラス
3年契約(£80)にした場合年会費換算 約£27/年1年契約より年会費が安く、実質の節約額はさらに大きくなる

月に1往復以上、イギリス国内で電車移動をするなら、Railcardの年会費はほぼ確実に元が取れます。
週末の小旅行や、パリディズニーへ行く際のロンドン⇔パリのユーロスター移動とは別の、イギリス国内区間の移動費を抑えたい人にも役立ちます。

主要都市別|年何回のお出かけで元が取れる?

「自分の住んでいる街だと、実際どのくらい出かければ元が取れるの?」という疑問に答えるため、ロンドン・オックスフォード・ブリストル・バーミンガムを例に、よくありそうな日帰り先の運賃で試算しました。

出発地目的地の例往復運賃の目安1回あたりの節約額元を取るのに必要な年間の回数
ロンドンブライトン約£28約£9.244回
オックスフォードロンドン約£31.80約£10.494回
ブリストルカーディフ約£17.80約£5.876回
バーミンガムリバプール約£24(推定)約£7.925回

計算方法は、年会費£35を「運賃×33%」の1回あたりの節約額で割って、切り上げた回数です。
ロンドン・オックスフォードのように近距離の日帰り先が多いエリアだと、2ヶ月に1回程度(年4回)のお出かけで元が取れます。ブリストルは近隣都市への運賃自体が比較的安いため、同じ元を取るにも年6回とやや多めの外出が必要になりますが、逆に言えば近場の移動が多い生活スタイルなら日常的に恩恵を受けやすいとも言えます。

※バーミンガム→リバプールの運賃は、正確な往復運賃データが見つからなかったため、片道運賃の目安を2倍にした概算です。オックスフォード→ロンドンの運賃も情報源の時期によって多少前後する可能性があるため、あくまで目安として参考にしてください。


7. 電車以外・イギリス国外でも使える?

「Railcardは電車専用なのか、バスや船、ヨーロッパでも使えるのか」という疑問について、公式情報を調べてまとめました。
結論から言うと、Railcardの割引はあくまで「イギリス国内(グレートブリテン島)の鉄道」が対象で、それ以外にはほとんど使えません。

Eurostar・ヨーロッパの鉄道では使えない

ロンドン⇔パリ・ブリュッセル間のEurostarには、Railcardの割引は適用されません。
Eurostarはナショナル・レール(National Rail)の枠外で、独自の運賃体系を持つ国際サービスとして運営されているためです。
ロンドン⇔パリのユーロスター移動については、以前紹介したパリディズニーのチケット記事ヨーロッパ旅行のSIM比較記事も参考にしてください。

バス(コーチ)は別カードが必要

National Express等の長距離バス(コーチ)にも同じような1/3オフの割引制度がありますが、これは鉄道のRailcardとは全く別の「Coachcard」という商品です。
16-25歳向けの「Young Persons Coachcard」は年会費£12.50〜(3年契約なら£30)と、鉄道のRailcardより安く設定されています。
コーチも電車も両方よく使うなら、両方のカードを別々に用意する必要があります。なお、Coachcardもヨーロッパ方面の国際便には使えません。

フェリーは一部路線のみ、鉄道と乗り継ぐ場合に対象

意外なところでは、鉄道と接続する一部のフェリー路線にRailcardの割引が使えることがあります。
具体的には、Wight Link・Red Funnel(アイル・オブ・ワイト島行き)、Hovertravel(ライド行きのホバークラフト)、Stena Line(アイルランド行き)などが対象として案内されています。
ただし、こうしたバス・フェリーを組み合わせた切符では、通常の1/3オフより割引率が低くなることがある点には注意してください。

飛行機には使えない

Railcardはあくまで鉄道路線網の割引制度なので、国内線・国際線を問わず、飛行機のチケットには一切適用されません。

まとめると、Railcardは「イギリス国内の鉄道移動を頻繁にする人」向けの制度であり、ヨーロッパ旅行や長距離バス移動をメインに考えている場合は、別の手段(Eurostarの早割・Coachcard・格安航空券等)を検討する必要があります。


まとめ

  • Railcardは鉄道運賃が約33%オフになる年会費制の割引カード(£35/年〜)
  • 16-25・Senior・Family & Friendsは3年契約(£80)の方がお得
  • 分割乗車券・GroupSaveと組み合わせるとさらに安くなる
  • Oysterカードに登録すればロンドンの地下鉄・バスの割引にも使える
  • 月1往復以上イギリス国内で電車を使うなら、年会費はほぼ確実に元が取れる
  • Eurostar・飛行機には使えない。バス(コーチ)は別カード(Coachcard)が必要。フェリーは一部路線のみ対象

来て最初の数ヶ月は見落としがちですが、覚えておくだけで交通費の負担がかなり変わります。
電車に乗る予定があるなら、早めに登録しておくのがおすすめです。

※価格・割引条件はサービス側の都合で変更されることがあるため、購入前に必ずRailcard公式サイトで最新情報を確認してください。

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