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イギリスのスマホ保険|通信会社と専業保険会社どっちがいい?

「スマホ保険」と聞くと、日本では、iPhoneを買うときにApple careに加入したり、ケータイ会社との契約に保険がセットになっていたりするのが普通で、「今持っているスマホに、後から別の保険会社と契約する」という発想自体があまりありません。
ですが、イギリスではこれが独立した保険商品として広く売られています。
以前イギリスのスマホひったくり手口について書きましたが、実際に被害に遭ってしまったときの備えとして、この記事ではスマホ保険の仕組みを解説します。


1. そもそも「スマホ保険」とは?

まず、スマホ保険がどういうものか、説明します。
スマホ保険とは、毎月いくらかの保険料を払うことで、スマホが壊れたり、盗まれたり、なくしたりしたときに、修理代や新しいスマホの代金の一部を保険会社が負担してくれる仕組みです。
自動車保険や火災保険と考え方は同じで、対象がスマホになったバージョンだとイメージするとわかりやすいと思います。

日本だと、iPhoneを買うときにApple careに入るか、ケータイ会社(docomo・au・SoftBank等)の「あんしん保証」のようなオプションに入るかの2択で、これらはスマホを買うタイミングでセットになっていることが多いです。
一方イギリスでは、通信会社の保険もありますが、それとは全く別に、すでに持っているスマホに後から加入できる専門の保険会社がたくさんあります。


2. どんなときに補償される?

次に、実際にどんなトラブルで保険金が出るのか、補償の範囲を見ていきます。

補償されるケース

  • 画面割れ・水没などの偶発的な破損:落として画面が割れた、うっかり水に落としてしまった
  • 盗難:ひったくりやスリなど、盗まれてしまった
  • 紛失:ただし、紛失は補償の対象外にしている保険会社もあるため要確認
  • メーカー保証が切れたあとの機械的な故障:買ってから時間が経ち、通常の保証期間が終わったあとに起きた不具合

補償されないケース

  • 見た目だけの小さな傷(ケースの傷や、画面の細かい擦り傷など、機能には影響しないもの)
  • スマホをどこかに置き忘れて、目を離した隙に盗まれた場合(「携行していなかった」と判断されると補償されないことがある)
  • 経年劣化(バッテリーの劣化など)

補償対象は保険会社によって異なるので、契約前に約款(保険の条件を書いた書類)で必ず確認してください。


3. 保険料の相場はどれくらい?

O2やEEなどの大手通信会社が提供するスマホ保険では、目安として月£3〜、上位モデル向けのプレミアムプランは月£9.99〜£14.99程度です(EEのプランも同程度で月£9〜£13)。
一方、Supercover・Gadget Coverなどのスマホ保険専門の会社が提供する保険では、これより15〜30%ほど安いことが多いです。
破損の場合の自己負担額(Excess、保険金請求のたびに払う金額)は£75〜£85程度、紛失・盗難の場合は£125程度が相場です。
ただし機種の価格や補償内容によって変わるので、あくまで目安として見てください。


4. iPhoneなら、AppleCare+とどっちがいい?

iPhoneユーザーなら気になるのが、AppleCare+と一般のスマホ保険、どちらに入るべきかという点だと思います。
ここは見落としやすいポイントがあるので、少し詳しく説明します。

標準のAppleCare+には、実は盗難・紛失の補償が含まれていません。
画面割れや水没などの偶発的な破損はAppleCare+でカバーされますが、盗まれた・なくしたという場合は対象外です。
盗難・紛失もカバーしたい場合は、「Theft and Loss(盗難・紛失補償)」という追加オプションに別途加入する必要があります。
このオプションを使うには、事前に「探す(Find My)」機能を有効にしておくことが条件で、実際に盗難・紛失が起きた際の請求時にもこの機能が有効になっている必要があります。
利用は年2回までで、1回の請求ごとに£109程度の手数料がかかります。

一方、通信会社や専業の保険会社が扱う一般のスマホ保険は、最初から破損・盗難・紛失をまとめて補償対象にしていることが多く、月々の保険料も比較的安めです。
「iPhone以外の端末も含めて家族分をまとめたい」「盗難・紛失も含めて安く抑えたい」という場合は一般のスマホ保険、「Apple公式のサポート網内で完結させたい」という場合はAppleCare+、という選び方が目安になります。

日本で契約したAppleCare+は、イギリスでも使える?

日本でiPhoneを買うときにAppleCare+に加入していた場合、イギリス滞在中もそのまま使えるのか気になる人も多いと思います。
結論として、基本的にはイギリスでも使えますが、いくつか知っておきたい制限があります。

  • 受けられる修理内容は、サービスを申請した国(イギリス)の内容に準じる:日本での料金・オプションがそのまま適用されるわけではなく、イギリスで提供されている修理オプションの範囲内での対応になる
  • 日本仕様の端末だと、完全に同じ交換機が手に入らないことがある:日本で売られているiPhoneはシャッター音を消せない仕様になっているなど、地域固有の仕様差があるため、海外での交換対応に制約が出る可能性がある
  • 盗難・紛失(Theft and Loss)の請求は扱いが別:この補償を海外で使う場合、滞在先の国でTheft and Lossオプション自体が提供されているかにも左右される

つまり、画面割れ・水没といった一般的な修理はイギリスのApple Store・正規サービスプロバイダで問題なく対応してもらえることが多い一方、細かい条件は日本で申し込んだときとは変わってくる、という理解をしておくと安心です。
長期滞在の予定がある人は、出発前にApple公式サポートへ、自分の契約がイギリスでどこまで対応可能か確認しておくことをおすすめします。


5. イギリスの保険は、ヨーロッパなど海外でも使える?

イギリスで契約したスマホ保険が、旅行などでヨーロッパに行ったときにも使えるのか、という点も気になるところです。
多くの保険には「Worldwide Cover(世界中どこでも補償)」というオプションが付いていて、年間で決まった日数分(45日程度が一般的。会社によっては90〜120日程度のプランもある)は、海外にいる間のトラブルも補償の対象になります。

ただし、注意点があります。
海外にいる間にトラブルが起きても、実際の修理や交換の手続きは、イギリスに戻ってからという条件になっている保険会社が多いです。
つまり「ヨーロッパにいる間その場ですぐ修理もらえる」わけではなく、「補償の対象にはなるが、実際の対応は帰国後」です。
日数の上限や対象地域は保険会社によって差があるので、旅行の予定が多い人は契約前に確認しておくと安心です。


6. 保険の入り方:3つの選択肢

イギリスでスマホ保険に入るには、主に3つの方法があります。

通信会社の保険(O2・EE・Vodafone・Three)

O2・EE・Vodafone・Threeといった大手キャリアは、契約とあわせて保険を追加できます。
毎月の請求にまとめて含まれるので管理がシンプルなのが利点です。

専業の保険会社(Supercover・Gadget Cover等)

Supercover・Gadget Cover・Loveit Coveritのような、ガジェット保険を専門に扱う会社もあります。
通信会社の保険より安いことが多いのが特徴で、どの通信会社を使っていても加入できる柔軟性もメリットです。
契約を切り替える予定がある人にも向いています。

銀行口座に付帯している保険

意外と見落とされがちですが、月額料金のかかる「パッケージ口座(Packaged Account)」と呼ばれるタイプの銀行口座には、口座の特典としてスマホ保険が最初から付いていることがあります。
次のような口座が代表例です。

  • Nationwide「FlexPlus」(月£18):Assurant社によるスマホ保険(家族分をまとめて補償)に加え、海外旅行保険・ヨーロッパでのブレイクダウン(車の故障)保証も付帯
  • Santander「Edge Explorer」(月£17):スマホ保険に加え、家族分の海外旅行保険・ブレイクダウン保証も付帯
  • Halifax「Ultimate Reward」(月£17):口座名義人1人につきスマホ1台分の保険が付帯(共同口座の場合は最大2台まで)

すでにこうした口座を持っている場合は、追加で保険に入る前に、口座の特典内容を確認してみる価値があります。
ただし、これらの口座は月額料金がかかる分、スマホ保険以外の特典(旅行保険等)もまとめて必要かどうかを含めて判断してください。


7. 加入前に確認したいポイント

  • 自己負担額(Excess):保険金請求のたびに発生する金額。破損と紛失・盗難で金額が違うことが多い
  • 補償タイプ:新品が届くのか、それとも整備済み品(Refurbished)での補償なのか、事前に確認しておくと想定と違ってがっかりすることがない
  • 盗難時の必要書類:多くの保険で、盗難後24〜48時間以内に事件番号(Crime Reference Number)を取得することが請求の条件になっている

特に3つ目の「事件番号」は見落としがちなポイントです。
盗難に遭ったら、保険を使うつもりがあるかどうかにかかわらず、101番(警察の非緊急窓口)にすぐ連絡して事件番号を取得してください。
後から保険を使うことになった場合、この番号がないと請求できないようです。
必要な時間は保険会社によって24時間以内・48時間以内と差があるため、余裕を持って早めに連絡しましょう。


8. 保険に入るべきか、入らなくてよいか

最新のハイエンド機種(iPhoneの最新モデル等)を使っている人は、修理・買い替えコストが高額になりやすいため、保険の恩恵を受けやすいです。
一方、型落ちの機種や、もともと安価な端末を使っている場合は、月々の保険料の総額が端末の実質価値を上回ってしまうこともあるので、素直に自己負担で修理・買い替えする方が合理的なケースもあります。
「毎月の保険料 × 想定利用年数」と「端末の買い替え費用」を比べて判断してみてください。

iPhoneなら、結局AppleCare+と一般のスマホ保険どっちがいい?

「4. iPhoneなら、AppleCare+とどっちがいい?」で触れた通り、両者の違いは何を補償するかだけでなく、どこまで柔軟かという点にもあります。
AppleCare+は2年間の契約でおおむね£200前後(機種による)とまとまった金額を先払いする形が中心で、画面割れ・水没等の破損は手厚くカバーする一方、盗難・紛失は追加料金なしでは対象外です。
一般のスマホ保険(通信会社・専業保険会社どちらも)は、最初から破損・盗難・紛失をまとめて補償し、盗難・紛失時の不正利用(勝手に使われた通話料・データ通信料)まで補償するプランもあります。

目安としては、盗難・紛失のリスクも含めて幅広くカバーしたい場合は一般のスマホ保険、Apple公式のサポート網(Apple Store・正規サービスプロバイダ)で完結させたい・故障(特に画面割れや水没)だけを重視するならAppleCare+、という選び方になります。
ロンドンなど都市部でひったくり被害のリスクを気にする人は、盗難・紛失もまとめて補償される一般のスマホ保険の方が、追加料金を気にせず使いやすいと言えそうです。


まとめ

  • イギリスのスマホ保険は、すでに持っているスマホに後から加入する独立した保険商品(日本のApple care・キャリア保険とは仕組みが違う)
  • 補償されるのは画面割れ・水没・盗難・保証切れ後の故障が中心。紛失や見た目だけの傷は対象外の会社もある
  • 標準のAppleCare+には盗難・紛失補償が含まれない(別途「Theft and Loss」オプションが必要、年2回まで・1回£109程度)
  • 日本で契約したAppleCare+はイギリスでも基本的に使えるが、修理オプションは滞在国基準になり、日本仕様の端末は交換機の入手に制約が出ることがある
  • 多くの保険は年間45日程度(会社によっては90〜120日程度)の海外補償が付くが、実際の修理・交換対応は帰国後になることが多い
  • 入り方は通信会社・専業の保険会社・銀行口座付帯の3パターン。専業の保険会社の方が通信会社より安いことが多い
  • 盗難時は24〜48時間以内に101番で事件番号を取得しておく(保険請求の条件になっていることが多い)
  • ハイエンド機種は保険の恩恵を受けやすく、型落ち・安価な端末は自己負担の方が合理的なこともある

ロンドンではスマホのひったくり被害が珍しくないため、使っている機種の価値に応じて、保険加入も選択肢のひとつとして検討してみてください。

※保険料・補償内容・手数料はプラン・時期によって変動するため、加入前に必ず各社公式サイトで最新情報を確認してください。

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